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このテーマについては、今回の書籍執筆中での編集者さんとのやり取りでも、気付くことがありました。
目次
- ○ まずは適切な丁寧な表現を抑えておこう
- ・立場を超えて相手を尊重する表現を使おう
- ・必ずしも直球表現ばかりではない
- ○ ビジネスで使う適切な敬語・丁寧語をマスターしよう
- ・文頭に持ってくる、クッションことばをマスターしよう
- ・質問にはきちんとした文章で答えよう
- ・PleaseとWould you ~を使い分けよう
- ・迷ったらより丁寧な表現で・フレンドリーさを忘れずに!
- ○ もっと学びたい方へ
まずは適切な丁寧な表現を抑えておこう
英語はストレートに表現することが必要、まわりくどい言い方だと伝わらないと考える方が多いですが、必ずしもそうではありません。
状況に応じて、適切な表現を使えるようになっておくことが必要です。
立場を超えて相手を尊重する表現を使おう
例えば、外国人の上司が部下に仕事を依頼する時、「今すぐ来て。」とか、「これやっといて。」と言った依頼の仕方は通常しません。
「今、少し話す時間はある?」とか、「今日の仕事の予定はどうなっているの?」など、こちらの都合を聞いた上で、仕事の依頼をしてきます。
別の仕事があっても、こちらを優先してほしい(往々にしてそういうものだったりしますが)としても、先ずはこちらの都合を聞く気遣いを示します。
今回の書籍を書いていて、改めて感じましたが、部下への声かけは、場合によっては日本語よりも英語の方が丁寧なことが多いです。
実は私自身、外国人上司から、日本人上司に変わった時、アプローチの違いに驚いたことがあります。日本人上司が、こちらの予定も聞かずに、”今すぐ来てって何?”みたいな感じです。
後輩や、部下、アシスタントに対しても丁寧で、命令口調にならない表現を心がけてください。
相手を尊重する姿勢を出すことが大切です。
外国人の上司がいたら、どのような表現を使っているか、是非注意して聞き取ってみましょう。
映画やドラマなどで出てくる、上司と部下のやり取りなどを見てみることも役立ちます。
周囲からリスペクトされているような立場の人は、丁寧な表現を使っていることが多いはずです。
必ずしも直球表現ばかりではない
英語では結論を先に、という意識付けは正しいですが、いきなり自分の主張をストレートに伝えたり、相手の都合を無視した依頼をすることは避けましょう。
状況を判断し、話す相手が気持ちよくこちらの話を聞いてくれるためには、どんな配慮が必要かを意識することが大事です。
後輩や部下であっても、命令口調にならないように、プロフェッショナルな関係として、相手を尊重する表現を使うことを意識しましょう。
「えっ、部下に対してもそ~なの?!} と思った方、ビジネスパーソンとして、自分がどういう人物として周囲に受け止められたいかを、改めて考えてみることをおススメします。
立場に関わらず丁寧なコミュニケーションをとる人物と受け止められたいならば、自ずと日頃使う表現が決まってきます。
ビジネスで使う適切な敬語・丁寧語をマスターしよう
ビジネスで起こる様々なシーンの中でも、相手の申し出を断る、反対意見を出す、改善点を伝えるなどの、言いにくい事を表現する時は、ストレートになり過ぎない、相手を配慮した表現がより大切になります。
ちょっと一言で、丁寧に受け止められるような一般的な表現を覚えておくことも効果的です。
いろいろな場面で応用して使える表現を、いざという時のために覚えておきましょう。
文頭に持ってくる、クッションことばをマスターしよう
最初の言葉は、その後に続くネガティブなメッセージを和らげる効果があります。
言いにくいことを伝える時は、相手に過剰なショックを与えないよう、気を使うことが必要です。
汎用的に使えるので、是非例文で覚えておきましょう。
例えば
Unfortunately, you have missed your sales targets.
残念ながら、売上目標を達成できませんでしたね。
Actually, this will be an issue for us.
実はこれは問題になるでしょう。
I was wondering if you could help me file these documents.
こちらの書類をファイルするのを手伝ってくれないかな。
などです。
質問にはきちんとした文章で答えよう
忙しかったり、あとに続ける英語に自信がないと、 相手の質問に対して、ついついYesかNoで答えがちです。
また、単語数語のような、非常に短い短文で答えを終えてしまったり。
こういった返答は、ぞんざいで味気ないものと受け取られかねません。
ゆっくりで良いので、フルセンテンスで答えるように心がけましょう。
また、短くYes や Noで一旦答えてしまった時は、何か一言、続けましょう。
気の利いた一言である必要はありません。どうでもいい、(わざわざ言う必要もない?)と思うような内容でもいいのです。
英会話を上達するには、どうでもいいかもしれない、ちょっとした事を言葉にして、相手とコミュニケーションをする勇気を持てるかどうかが本当に大事です。
どんないたわいのないものでも、ちょっとしたセンテンスを付け加えることで、相手の質問に丁寧に答えているという姿勢にもなります。
PleaseとWould you ~を使い分けよう
私も長い間、勘違いしてたのが、Pleaseを使えば丁寧な表現になるということでした。
実は、Pleaseを最初や最後につけても、元の文章は”命令文”。
上から目線の表現になってしまうことも、多々あります。
イメージとしては、
"Please sit down." というのは、先生が生徒に、「ここにお座りなさい」と言ってる感じです。
(この場合は、Please have a seat. が適切)
Pleaseよりも、Would you ~?, Could you ~? が適切なことが多いです。
例えば、アシスタントに書類のチェックをお願いする場合、
Please check this document.
よりも、以下を使ってみましょう。
Would you check this document?
Could you please check this document?
Do you mind checking this document?
もっとも、全般的にカジュアルな雰囲気の会議の場で、Would you の連発するのは不自然なので、バランスを考えながら表現を使い分けることも心がけてください。
迷ったらより丁寧な表現で・フレンドリーさを忘れずに!
個人のコミュニケーションの仕方も、組織の文化や雰囲気を意識しながら、自然なスタイルを確立することが大事です。
ただ、ビジネス英語初心者の方には、これはちょっと難しい場合もありますよね。
自信がない時は、より丁寧な表現を使うことをおススメします。
丁寧な表現から、状況に応じて、少しずつカジュアルにしていくイメージです。
外国人の部下や同僚とすぐに打ち解けたい、フレンドリーな上司と思われたいと願っていても、使う表現を最初から崩し過ぎるのは控えましょう。
表現は丁寧でも、いつでもフレンドリーな雰囲気、話しかけやすい雰囲気(approachable) であることを心がければ、周囲との距離は自然に近づくものです。
そして、どんなコミュニケーションでも、相手への感謝の気持ちを言葉にするということも忘れないようにしてくださいね。
もっと学びたい方へ
Biz英語塾はビジネス英語トレーナーの小林真美による英語塾です。
オンラインでの個別指導レッスンを中心に、オンライン教材の提供、不定期に少人数ワークショップを東京(もしくはオンライン)で開催しています。