安倍さん辞任! New de 学ぶビジネス英語(その1)

2020.08.29 

ビジネス英語トレーナーの小林真美です。

安倍首相の突然の辞意表現。このところ健康状態が危ぶまれてましたが、びっくりしました。

このニュースは、もちろん世界中のメディアで大きく取り上げられてます。

 

今回は、 New de 学ぶビジネス英語  と題して、辞任報道から通常のビジネス英語としてよく使える表現をご紹介します。

 

英語ニュースを苦痛少なく読みこなす秘訣の一つが、ニュースの内容を概ね知っているものを読むことです。今回の辞任ニュースはいい例ですね。

 

通常記事の後半は、功績に対する様々な見解などが展開されてきます。中級者以上の方は、各メディアがどのような点を注目し、どんな見方をしているのかを、比べながら読んでみることも勉強になるでしょう。

 

以下、メジャーなニュースサイトからの記事を、ビジネスで使う例文をご紹介しながら解説します。(各ニュース記事の日本語は意訳です)

目次

長期在任首相の辞任理由を簡潔に伝えるには!

先ずは辞任の一報については下記のような表現がありました。

”Shinzo Abe, Japan’s Longest-Serving Prime Minister, Resigns Because of Illness” (New York Times)
(記事のタイトルなので大文字になってます)
「日本で最長の政権を担った首相である安倍晋三首相が病気のため辞任」


longest-serving = もっとも長く在任した、在籍した、勤務した

この表現は政治家等だけでなく、ビジネスでも自然に使えます。


ちょっとした自己紹介で以下のように。


ビジネスシーンで使える例文)

”I am the longest-serving employee in this department. ”
「私はこの部門で一番長く働いてます。」

この表現、覚えておくと重宝しますよ。


また、こんな表現もありました。
”Japanese PM Shinzo Abe has announced his resignation for health reasons." (BBC News)
「日本の安倍晋三首相、健康上の理由で辞任を発表」


先の例文の

resign because of illness とあわせて、

resignation for health reasons


という表現も便利です。具体的な病名などを上げず、健康上の問題でちょっとお休みしてますとか、シンプルに表現することが必要な時ってありますよね。


ビジネスシーンで使える例文)

"Our manager is taking a long leave because of health reasons."
「健康上の理由から、マネージャーは長期休暇中です。」

色々ある辞任理由をまとめて表現するには?

"I'm no longer able to meet the expectation of the mandate of the people of Japan." (The Washington Post)「私はもはや日本国民の使命の期待に応えることができません。」

ここで出てくる、下記の表現は本当~~によく使います。表現的にはソフトな感じですが、かなりバシッと伝えたいときに使えますので、いざという時に使えるようになってください。


meet the expectation of ~ = ~の期待に応える

"I will work hard to meet your expectations."
「ご期待に応えら得るように一生懸命働きます。」

"I must say you did not meet the expectations of our client."
クライアントの期待に応えられなかったと言わざるを得ません。

続いて安倍さんが達成できなかったことについては・・・

"Mr. Abe fell short of his ultimate goal of revising the pacifist Constitution installed by the United States after World War II." (New York Times)
「安倍首相は、第二次世界大戦後の米国が設置した平和主義憲法を改正するという最終目標を達成できなかった。」

fall short of = 達しない、及ばない、届かない

ultimate goal = 最終的な目標

このultimate は最終的なとか、究極のという意味ですが、発音がちょっと難しいですね。

発音記号はではʌ'ltəmət

強いてカタカナで表現すると、

アルティミットですが、
ネイティブによっては、オルターメット と聞こえる場合もあります。


この単語使う時は、ゆっくりはっきり大きい声で言うようにしましょう。
(自信なくモゴモゴいうと、伝わらないです。)

ビジネスシーンで使える例文)

"Our ultimate goal is to satisfy all of our customers."
「私たちの究極の目標は、すべてのお客様を満足させることです。」

この単語使うと、パワフルな表現になりますね。

今後はどうなるの? ポスト安倍は?

"He will remain in his post until a successor is chosen." (BBC News)
「彼は後任が選ばれるまで在任します。」

remain in one's post = 在任する

postの代わりに、positioinが使われることも多いです。


ビジネスシーンで使える例文)

"I would like you to remain in your current position for another year."
「今の仕事をと一年続けてほしいと思ってます。」

部下と上司の間に出てきそうな表現ですね。


"The leading candidates to replace Mr. Abe include ~," (New York Times)
「安倍氏の後任となる有力候補は~」

leading candidate = 有力候補

この表現は、”人”についてだけでなく、下記のような会社などを指す場合も使えます。
決して難しい単語ではありませんが、使えこなせると格好いい、ビジネス英語ですね。

ビジネスシーンで使える例文)

"One of the leading candidates for the partner is XYZ."
「パートナーの有力候補の1つはXYZです。」

"Potential successors have already emerged." (BBC News)
「後継者はすでに名前があがっています。」

potential = 見込みのある、潜在的な

ビジネスでも良く使うpotentail(形容詞と名詞) ですが、ニュアンスを日本語に訳すのが難しい単語でもあります。

こういった単語の使い方をより理解するためには、英英辞典をググってみるのがおススメです。

Cambridge Dictionary によると、

形容詞は

possible when the necessary conditions exist
必要な条件がそろえば可能な

名詞は
someone's or something's ability to develop, achieve, or succeed
発展、達成、または成功する能力を持つものや人

ちょっと私の日本語訳がイケてませんが、今回のニュース記事のニュアンスがより理解できるのではないでしょうか。 安倍さんの後継者も、条件がそろい、能力があると判断された人が選ばれることになるのでしょう。



今回は”New de 学ぶビジネス英語”と題して、突然の安倍首相辞任のニュース報道から、日常で使える表現をご紹介しました。

英文記事を読む時は、さらっと題意をつかむだけでなく、「これは使える!」と思った表現を、メモして覚えていくことをおススメします。

その際、ニュースの文章をそのまま覚えるのではなく、明日オフィスで使える表現を意識して、例文を作ってみましょう。 それが使えそうになるシーンをイメージして、ブツブツ自主練。

それが継続できれば、いざという時に口から出てくるようになります!

オフィスで使える例文は、以下の本でもガッツリご紹介してます。 是非一度手に取ってみてください。

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