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客観的なリスクや問題点を強調しよう!
日本語のコミュニケーションも同じだと思いますが、ビジネスの現場で個人の判断を批判するような言い方は効果的ではありません。
英語はストレートに表現すれば大丈夫というのは、大きな誤解です。
私達日本人ビジネスパーソンとは文化的背景が異なる外国人上司の場合、こだわるところや、判断基準が違うことも多いのが現実です。「え~、なんでそうするの~~!?」とか、「それは違うでしょう!!」とか、「そんなことに何でこだわるの~?」的なことが多々あります。それでいて、こちらが大きな問題だと懸念する事柄には全く気付いてなくて、脱力・・・なんてことも日常茶飯事ではないでしょうか。
このような状況でも、感情的に反対意見を述べたり、管理能力を批判するような事を言うのは逆効果。
あちらは新たな自論を展開してきたりして、余計面倒になります。
反対意見を述べるという姿勢ではなく、このままではどのような問題やリスクが発生する可能性があるのかを客観的に、そして具体的な説明を考えましょう。その上で、それを避けるためにはどうしたら良いのか、あなたも”一緒”に考えてもらいたい・・・的なアプローチを試してみてください。
異国(日本)に来て、マネージメントの立場にある外国人はプライドが高い人も多く、自分自身の判断に強い自信を持つ人も多いものです。そのようなタイプの上司には特に、上記のようなアプローチが効果的です。
日本人はなかなか本音を言わないと、フラストレーションを感じている外国人も多いので、忌憚のない意見は好意的に受け止められることもあります。適切なクレームは、一目置かれるきっかけにもなります。
相手(上司)を追い詰めない‼
日本の商習慣に不慣れだったり、自分の役割をしっかり理解していない外国人上司が、とうでもない判断をしてしまうケースってありますよね。 そんな時でも、相手を問い詰めるような意見の出し方は禁物です。
「給料も高い管理職なのに、こんなことも知らないのか!」とフラストレーションを腹の底から感じたとしても、一呼吸置いて、どのような問題提起が相応しいのかを考えましょう。
英語はストレートに表現するのが良いとか、言いたい事を遠慮なく口にして良いと勘違いして、相手を追い詰めるような表現を使う人を見て、ヒヤヒヤすることがあります。
相手の立場に立って考えてみる、マネージメントの立場にたった気持ちで、(とんでもないと思える判断でも)どうしてそういった結論を出したのかを、改めて考えみてください。
それができれば、どういう伝え方であれば、相手が耳を貸してくれるかのヒントが見えるはずです。
解決策を必ず準備しよう!!!
「問題提起や批判をするなら、代替案(Alternative)も考えてこい。」 というのは、(もう大昔になりますが)私が留学後に就職した外資系企業で、外国人上司に叩き込まれたことです。
当時の同僚の一人は、「マネージャーの尻ぬぐいの策を、なんで部下の自分たちが考えないといけないのか!」と憤慨してました。その気持ちは十分に理解できますが、そういった考えを言動に出してしまうと、組織での成功は難しいです。
私自身、今でも同じようなフラストレーションを感じることも多々ありますが、すべてのチャレンジが新たな成長の機会と、前向きにとらえるようにしています。 半ば開き直ってるかもしれませんが、自分自身の判断力を高める機会ととらえるように心がけて、感情のコントロールをしています。
外資系、外国人の多い職場で長く働いてきた経験から、ビジネスでどんなにチャレンジングな局面でも前向きに、そして半ば図太い神経でのぞむことが生き残りの秘訣なのでは・・・と思っています。
最後に、私の最新著書「リーダーのためのビジネス英会話フレーズブック」から、ちょっと難しい局面で使える表現を3つご紹介します。
この結論を出すのに十分な情報があったのでしょうか?
I wonder if you had sufficient information to make this conclusion.
I must say that we are rather uncomfortable with this decision.
私たちはこの決定にかなり不快だと言わざるを得ません。
この決定によるチームへの長期的な影響を考慮しましたか?
Have you considered a long-term impact on the team by this decision?
こちらの本では、こんな時は、こんな表現が効果的! というフレーズを3700、ご紹介してます。上司にリクエストする、懸念点をシェアする、問題点を提起するなど、ビジネスシーンでの様々な難しい表現も豊富にご紹介しています。
是非ご一読ください!
Biz英語塾はビジネス英語トレーナーの小林真美による英語塾です。
オンラインでの個別指導レッスンを中心に、オンライン教材の提供、不定期に少人数ワークショップを東京(もしくはオンライン)で開催しています。