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ビジネスパーソンに英語を教えていると、”英検準一級はビジネスの実践の場で本当に役立つのか”というご質問をよく受けます。
また、”実はいつか英検準一級に受かりたい・・・”と言う声も多く聞きます。
英検二級までは学生時代に合格した人も多いでしょう。一方、準一級となると、かなり難易度が増すので、何度かチャレンジしたけれども諦めてしまった・・・そんな40代以上のビジネスパーソンの方が多くいます。
今さら英検、と思う人もいるかもしれませんが、英検準一級は実践の場でも役立ち、そして英語の総合力をワンランクアップするためには、とても良い目標です。
今回は英検準一級に合格することの意義と、その学習がビジネスパーソンの英語力にどう役立つのかを、解説していきます。
一般的に、英検準一級というのはTOEICでいうと800くらいのレベルと言われています。英検準一級は、語彙力、読解力、リスニング力そして英作文と4つの分野、すべての分野での力が問われます。過去問を何度も何度も繰り返し、リーディング力と語彙力、リスニング力を高めることで数字が上がっていくTOEICとはちょっと異なります。
英検にはライティングもありますので、インプットとアウトプットの総合力が試される試験ともいえます。
また、リーディングの内容は多岐にわたり、英語を勉強しながら英語で学ぶ感覚を身に付けることができます。
英語でリーディングができると、日本のマスメディアでは報道されていないような情報にアクセスし、情報を得ることができます。
私自身、英語力をつける究極的な目標の一つが、日本語になっていない情報に自らアクセスし、読解して視野を広めることです。そんな感覚を体感できるのが、英検準一級の学習です。
これからビジネスの実践の場で英語を使っていきたい、もしくは自分自身の自己啓発として英語力を身に付けたい、また今なんとなく使っている自分のビジネス英語の基礎をしっかり固めたい、そんな方は英検は準一級を目指して勉強してみるのはいかがでしょうか?
以下、英検準一級学習のメリットです。
目次
実践的なビジネスの場で使える表現が豊富にある
さて、私自身が英検準一級を取ったのは、大学生の頃です。もともと外資系企業への就職を目指していたので準一級までは合格しました。
その後英検一級を取るのは実は何十年も経ってから。英語を人に教える仕事をしようと思ってからです。その間の数十年の間には、アメリカのビジネススクールへの留学とその後実践の場で英語を使うということを長くやってきました。
そういった経験を踏まえて、英検一級は、一般的なビジネスパーソンには不要だと思っています。ビジネススクールも卒業し、実践的なビジネスの場で長く英語を使ってきている経験をしてきた私でも、一級の語彙は非常に難しいです。
一級を目指すのを勧めるのは、英語関係の仕事をしたい人、もしくはマニアックなまでに英語を極めたい、英語学習の最終目的として極めたい、そんな思いがある方だけです。ビジネスの実践の場で英語を使う力をつけることを優先する方は、英検準一級が妥当な目標です。
英検準一級をビジネスパーソンにお勧めする最大の理由が、実践的なビジネスの場で使える表現が豊富にあることです。
英検準一級の語彙は非常に難易度が高いものですが、語彙問題や長文の中、またリスニングの中に出てくる表現に、普段ビジネスの場で使うことが多いものがたくさんあります。
ニュアンス的にはなんとなくわかるものの、英検準一級を勉強していて改めて意味を確認できた表現、次回の英語会議で使えそうなものなど、様々な表現に出会うことも少なからずあります。
特に、コロケーションといわれる、相性の良い語彙を組み合わせている表現がたくさんでてきます。英検準一級の試験対策をするなかで、これは使えそうと思うコロケーションを覚えることで、本当に使える語彙力が高まります。こいった表現を文脈の中で覚えていくということを心がけていくと、単純に一つ一つの単語を覚えるよりもはるかに記憶に残っていくでしょう。
”これは明日使えそう”と思う表現があれば別途ノートにしていくなど。、その場で覚えるようにそして、すぐに使えるように心がけてみてください。そういった地道な努力が、語彙力を伸ばす最大の秘訣です。
英語ができることで世界を広げよう
英検準一級の問題に出てくるテーマは、ビジネスや自然科学、歴史などなど、多岐に渡ります。
どれも非常に洗練された文章です。英検準一級を勉強してみなければ、実際に知ることのなかった話題もたくさんあるでしょう。
英語を勉強することの最大のメリットは、『英語を学ぶ』ではなく、『英語で新しいことを学ぶ機会を得る』ことだと思っています。インターネットのある現在、英語で世界の情報に触れることができると、日本語になっていない、様々なことを学ぶことが可能になります。
英検準一級の過去問や問題集のリーディング問題を解いていくなかで、自分の知らなかった新しい分野の知識を得ることができます。英語ができることの醍醐味を、試験勉強をしながら感じてみてはどうでしょうか?
そんな心構えを持って学習してみると、単なる試験勉強ではなく、新しい気づきを得られます。それが英検準一級を学習することの大きなメリットです。
難関だけど試験勉強は役立たない?
英検準一級という難関試験を合格しても、実践の場で役立つことがないと批判する人もいるでしょう。
確かに、英検準一級、はたまた英検一級を持っているからといって、流ちょうに英語ネイティブ相手にビジネスディスカッションをこなせるとか、英語でのプレゼンテーションを突然スムーズにできるようになることはありません。
ビジネスで英語を使ってコミュニケーションするということは、英語力以前に話題になっていることについての背景知識や専門的な意見、そして相手が何を求めているかなど、ビジネスパーソンとしての基本的な知識と能力が求められます。
英検があれば大丈夫ということではありません。
一方、ビジネスの世界できちんとした英語を話すこと、また相手の言っていることを理解できるようになるためには、英語の基礎力として、文法や語彙の知識、読解力やリスニング力、そして自分の考えを論理的に伝えるコミニケーション力の全てが、とても大事です。
その全てを、バランスよくのばすマイルストーンとして、英検準一級は非常に良い目標です。試験の合格が全てではありませんが、自分の土台を高めるという過程の一つの目標に置くという意味で、英検準一級合格目標は、とても意義があることです。
現場で伝わるコミニケーション能力につながる
実際に英語をビジネスの場で使う場合、自分の考えを論理的まとめて話すこと、そして相手の話の内容がどういう意味なのかを自分の中で咀嚼し、要点を理解するということが必要になってきます。
単純にイエスとかノーで終わってしまうコミニケーションでは、議論は広がりません。
英語で考えて、英語で自分の意見をまとめるということを、第二言語である英語でやらないと、本質的なコミニュケーションはできません。
英検準一級生の学習をしていると、語彙やリーディングといった圧倒的なインプットに加え、アウトプットであるライティングが必要になります。
ライティング力を高める中で、自分は何を考え、何を相手にどう伝えたいのか、それをどうやってまとめて伝えることが最も効果的なのか、そういったことを考え続けます。その過程がとても大切で、実践の場での英語コミュニケーションにつながります。
これはもちろん二次のスピーキング面接でも生かされていきます。
英検準1級と言うのは過去問そしてその模範解答というのが公開されています。 これだけ高度な問題が解答付きで無料で手に入るというのも、英検のメリットの一つだと考えています。
たかが資格、されど資格なのが英検準一級です。ワンランク上の英語力をもつことの醍醐味を味わい、英語を使って自分の見識を広げるステージに導てくれるでしょう。
以上、社会人が英検準一級を目指すことのの意義を解説してきました。英語学習がマンネリ化している方、英検準一級合格を2021年の目標の一つにに加えてみるのはいかがでしょうか?
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