グローバル組織で成功するのに報連相は不要なのか?

2021.09.18 

ビジネス英語トレーナー 小林真美です。

 

この記事では、グローバル人材育成の一助となるべく、英語を使って外国人と働く際に役立つアドバイスを書いています。

 

ビジネスパーソンであれば、何度も耳にしたことがあるであろう、『報連相』

 

報 = 報告
連 = 連絡
相 = 相談

 

1980年代初頭に、当時の山種証券の社長さんが書かれたベストセラー本「ほうれん草が会社を強くする」が、この言葉がブレークした発端と言われています。

 

ポパイの強さを連想させる野菜の”ほうれん草”との語呂合わせて、その後、幅広く新人研修などでも扱われています。

 

私は一時期大手研修会社で研修講師をしていたことがあるのですが、春の新人研修向けテキストでも、この報連相の大切さが力説されていました。(本来私の専門はファイナンス系と外国人向け研修だったのですが、多忙な春の研修時期は、一般新人研修に駆り出されておりました。💦)

 

当時、あるベテラン講師が、「報連相が浸透しているのは、日本企業の特徴であり、強みです!」と力説していました。チームワークを重視する日本社会を連想すると、納得する人も多いと思いますが、実はこれは正しくありません。

 

長年グローバルな環境の組織で働き、いろいろなコミュニケーションスタイルの外国人をみてきましたが、成功する人、チーム、組織に共通するのが、「報連相」が自然に根付いている人や組織です。

 

重要な情報共有が抜けている人、報告のタイミングが遅れる人、勝手に判断してしまう人、そう言う人はどの国にもいます。

 

一方、日本人ビジネスパーソンにありがちなのが、言語が英語になってしまうと、突然報連相が滞ってしまうケース。

 

海外でよく聞く批判的コメント、日本人同僚や上司は、何を考えているか全くわからないという話につながるものがあります。

 

背景や価値観が異なる外国人と一緒に働く場合は、日本人同士で働く時以上に、適切なタイミングと情報量で報連相を行うことが、組織の成功には不可欠です。

 

この記事では、グローバルなビジネス環境で成功するために必要な報連相について、解説します。

目次

先ずは報連相の目的を明確にしよう

報連相1

効果的な報連相とは、一言で言えば、効果的なコミュニケーション (Effective Communication)を実現するということです。

一方的な報告や連絡で終わらせたり、(勝手に動いたという批判を交わすためだけの)形式的な相談では意味はありません。

報連相の意義をしっかり意識して取り組みましょう。

相手が期待していることを意識する

多忙な日々の業務と膨大な情報から、何を報告・連絡し、どの件はしっかり相談すべきかを判断するのは、先ずは相手が期待することが何かを、しっかり考える必要があります。

相手が上司であれば、上司の立場ではどんな情報や連絡を入れて欲しいと思うのか、相談であればどのようなタイミングで、またどのような方法で相談してほしいのか、常に相手の立場にたって考えるようにしましょう。

昨今は対面でなく、オンラインでのコミュニケーションも増えていますが、基本の考え方は同じです。オンライン会議の前に言うべきことをしっかりまとめておく、相手が理解しやすいメール文を書く、簡単な連絡であればチャットを使うなどの工夫もしましょう。

組織・相手のプライオリティを常に意識する

ビジネスパーソンとして、組織全体や部門、上司や同僚、また時には部下のプライオリティを理解して行動することが不可欠です。

それができると、日ごろの報連相の内容で優先すべきこと、そしてそれをどのタイミングでコミュケーションすべきなのかがみえてきます。

相手に何を期待して、何を理解してもらいたいのか、どんなアドバイスをもらいたいのかを意識し、それを簡潔・明瞭・わかりやすい表現を使って、コミュニケーションの内容を構築する意識を持ちましょう。

タイミングを逃さない

報連相の中でも、じっくりと時間が必要な相談以外は、比較的に短時間でアップデートすることが多いもの。タイミングを逃さないで報連相することも非常に大事です。

相手が忙しそうと、中途半端に気をつかい過ぎることなく、特に大事なことはタイムリーに相手の耳に入れ、アドバイスをもらうことが必要です。

特に、英語で受けた指示や依頼などで作業をしている場合、誤解してしまって、期待されているものとは全く異なる方向で作業をすすめてしまっている可能性も、少なからずあります。

億劫がらずに、途中経過を報告することで、正しい方向で進んでいるかを確認しましょう。

相手がスーパー忙しい上司であっても、ちょっとしたタイミングに声をかけてみるなど、フットワークの軽い行動が効果的です。

私自身の経験として、外国人上司に依頼されたアナリシスを完全に誤解し(時には元々の依頼に意味がないと思って、自分なりの勝手な解釈をしてた)、数時間もかけ、上司の意図とは全く異なるものを仕上げてしまった経験、結構あります。

新しい外国人上司と働く時など、よくある失敗ですね。

無駄な作業と相手の落胆を避けるためにも、こまめな報連相は大事です。

それでは次に、英語での報連相を効果的に行うための具体的なアドバイスをします。

英語での報連相の苦手意識を克服するには

中途半端なサマリーは避ける

日本語のコミュニケーションは、前提条件や経緯を説明してから、本題や結論に入ることが多いです。

英語でのコミュニケーションで効果的な報連相を目指すには、発想を転換して、結論から端的に話すことを意識しましょう。

最初から最後まで、中途半端に長いサマリーは避けるのです。

日本語であれば手短にまとめられることも、英語だと不必要に長くなってしまうもの。

どうしても背景を説明する必要がある場合は、”背景を先にアップデートします”ということを最初に言ってしまいましょう。

これがないと、相手は一番大事な話が最初に出てきたと勘違し、話が別の方向にいってしまったり、最悪の場合は、まったく理解されずに終わってしまいます。

事前準備が功を奏す

相手に必要な情報に絞って、英語で簡潔に効果的な報連相を行うことは、容易ではありません。

今は同じ組織で働いていても、育った文化的・社会的背景が異なり、これまでの経験も大きく異なる外国人の問題意識や質問は、予期せぬ方向から飛んでくることもしばしばあります。

予期せぬ反応がきても、先ずは自分が伝えたいことを、誤解なく理解してもらうコミュニケーションをするには、事前の準備が不可欠です。

何を理解していらいたいのか?
どんなアドバイスをもらいたいのか?

そして、どういう表現を使って、話す順番をどしたらそれらを達成できるのか?

日ごろから頭の中で整理し、事前に準備する習慣をつけましょう。

短くまとめたたコミュニケーションであればあるほど、誤解されるケースは減りますが、そうそう短いセンテンスだけで終わることが難しのも、ビジネスでは多いですよね。

その場合は、話題の展開の仕方、話す順番をじっくり練りましょう。

相手にどうしてほしいのか、期待通りの反応を引き出すことに意識を向けてのぞみましょう。

失敗のたびに成長があると腹をくくる

外国語である英語で仕事をする場合、日本語では上手く伝えれることが、早々上手くいかないのは仕方がありません。

どんなに事前の準備をしても、なんだか誤解されてしまったり、想定外の展開になることもあるでしょう。

私自身、新しい仕事で自分自身の理解が不十分だったり、相手の思考回路を理解できてない状況でのコミュニケーションでは、誤解されて撃沈することも、まだまだゼロではありません。

失敗することがあっても、また次があると考える、タフなメンタルが必要です。

気負い過ぎるのではなく、肩肘張り過ぎず、しなやかに望む姿勢です。

最初はしんどいことも多いですが、上手くコミュニケーションがとれた時の達成感、それまでの思考錯誤の過程自体も、グローバルな環境で仕事をすることの醍醐味です。

最悪なのが、上手くいかない、あの人は苦手、英語でのコミュニケーションは自分は無理と、早々にあきらめてしまうことです。

まとめ

この記事では、報連相という概念が、グローバル環境で働くビジネスパーソンに不可欠な要素であり、どのような姿勢でのぞめばいいのかを解説しました。

組織のプライオリティを意識しながら、相手の期待することをタイミングよく報連相すること。そのためには事前にしっかり準備し、内容を大事なことに絞りこんで行うように心がけ、場数を踏んでいくことが大事です。

最初からうまくいかないことは多々あります。何年たっても改善余地が残るものでもあります。 

一方、言葉にハンディのない英語ネイティブがすべて報連相を上手くいっているわけでもありません。

気軽に会話を楽しむタイプの英語圏の人たちが、すべて報連相に長けているかと言えば、決してそうではないのです。

コミュケーションに問題がある人は、どこにでもいます。効果的な報連相に必要なのは、英語力の問題ではなく、ビジネス全般に対する理解と姿勢です。

”報連相”については、下記の著書にある会話エピソードでもとりあげています。

本書はビジネスシーンでのスモールトーク(雑談)の秘訣や、具体的会話例をたくさんご紹介しています。是非一度手にお取りください。


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オンラインでの個別指導レッスンを中心に、オンライン教材の提供、不定期に少人数ワークショップを東京(もしくはオンライン)で開催しています。

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