グローバルビジネスで成功するためのたった一つのスキル

2021.10.10 

ビジネス英語トレーナー 小林真美です。
 
グローバル人材育成の一助となるべく、英語を使って外国人と働く際に役立つアドバイスを書いています。
 
グローバル環境で成功しているビジネスパーソンに共通していることを、一つだけあげるとしたら何でしょうか?
英語力を含む、コミュニケーション力を上げる人が多いのではないでしょう。
 
もちろんコミュケーション力は大事ですが、30年近くグローバルな環境で働いてきた私の考えは違います。
 
グローバルな環境で働くということは、新たな驚きとチャレンジが続き、時にはメンタル面での強いストレスを受けます。
 
そのような環境でも、任務を成し遂げる、最後まで”やり抜く力”が何よりも大事です。
 
”やり抜く力”は、米国ペンシルべニア大学のダックワース教授の著書、『やり抜く力 GRIT(グリット)――人生のあらゆる成功を決める「究極の能力」を身につける』で一躍注目を浴びました。
 
ダックワース教授は、ビジネス、アカデミック、スポーツなど分野を問わず、成功者の共通要因は才能ではなく、「やり抜く力」だと論じています。 
 
”やり抜く力”を伸ばすには、自分がどうしても成し遂げたい、やり切りたい、マスターしたいと思うような、究極的な関心を、さまざまなチャレンジをすることで見つけていくこと。 本当にやりたいと思う目標をいくつかに絞って、集中して取り組むことで、時間の浪費を防ぐことなどが秘訣とされています。
 
ビジネスのみならず、何らかの分野で成果をあげてきた人には、自然に腹落ちする指摘です。
 

自分の職務をやり抜くというのは、組織人として当然のこととも言えますが、グローバルな環境でのビジネスで成功するには、”やり抜く力”をより強化する意識が欠かせません。 
 
”やり抜く力”が欠けていたら、グローバル人材として活躍できることはできません。
 
以下、グローバルビジネスで成果を上げるための”やり抜く力”を磨く方法を解説します。

目次

全てが予定通りに進むという勘違いを正す

ビジネスでは具体的な目標を設定をし、計画を立てて実行、進捗を確認しながら次の行動を決めていくのが基本の流れです。

いわゆるPDCA (Plan, Do, Check, Action)をまわし、仮説と検証を繰り返していきます。

目標設定や計画立案の段階で必要な仮説は、市場リサーチや外部専門家の利用、これまでの経験知等、出来る限りのことを尽くして策定していきます。

グローバル環境でのビジネスが未知のものであればあるほど、現実的で実行可能な仮説をたてる難易度は高まります。

例えば、海外市場の新規参入であれば、情報収集やリスク分析にどんなに力を尽くしても、すべてが想定通りとはいかず、想定外の難題が、これでもかと降りかかってきます。

試練にぶつかる度に、仮説のベースとなった前提条件を見直し、修正を加えながら進む粘り強さが必要です。

完璧主義に陥らず、代替案の立案などを考えることも不可欠。

グローバルなビジネス展開という、未知の分野に挑戦するビジネスパーソンこそ、柔軟性を持ちながら”やり抜く力”を備え持つことがより重要になります。

全てが計画通りにはいかない、計画通りにいかなくなった時には、どう軌道修正をすればいいのかのを能動的に考える、何が問題なのかを上司にわかりやすく、タイムリーに説明するというスキルも必要になります。

失敗は次へのステップと図太く構える

どんなに時間や資金をかけて立案したビジネスプランでも、実際に実行に移してみたら計画通りにいかないことは多々あります。

軌道修正を余儀なくされたり、完全に仕切り直すことになってしまうケースもあるでしょう。

また、国内でのグローバルな環境で働くことになった場合、人間関係の試練はつきものです。ちょっとした誤解や大きなフラストレーションになるような問題まで、様々な状況に直面します。

価値観の違う外国人と働いていると、こちらの気持ちを察してもらうということが期待できないだけでなく、良かれと思ってとった行動が、反感を買ってしまうこともあります。

また、自分が自信を持っている行動パターンに対して、改善を求めれてしまう、一瞬的外れとすら感じるような指摘を受けることもあります。

カチンとくるような指摘も、落ち着いて考えれば、自分の言動になんらかの改善点があることに気づくでしょう。

グローバル人材に必要なのは、ビジネスが上手くいかない時、人間関係がパーフェクトに進まない時にでも、すぐにあきらめたり、落ち込んだりしない強さです。

目の前にある失敗から学べることは何か、自分は今度どういう言動をしたらいいのか、直面している困難から目を反らさず、粘り強く考えることが必要です。

こういったプロセスを避け、失敗を自分事と考えないで、流されている人に成長はありません。

試練を乗り越える手立ての構築や、外国人上司や同僚との信頼関係を築くには、時間がかかることもあります。

粘り強さをもっていくことが大事です。

視座を高く持って全体を俯瞰する

ビジネスパーソンの中には、自分の専門分野には自信があっても、会社全体の財務状況や中長期計画、会社を取り巻くビジネス環境などの理解が不十分、もしくは関心が薄い人がいます。

これからグローバルビジネスで活躍していきたかったら、こういった狭い視野を持つ姿勢では務まりません。

海外拠点に派遣される駐在員であれば、責任範囲も広がり、本社からくる社員として現地の社員からの注目も集まります。

経営者的な視点を持って行動するなど、日々の行動に、確固たる意志と一貫性を持つことが必要です。

なぜ、自分は今この仕事をしているのか? 今日やろうとしている仕事が、組織のプライオリティの中でどういう位置づけなのか、自分の主義主張に一貫した言動を自分ができているのか。 

そういった大事な事が、自分の中で整理できていることが大事です。

日々の業務や、日常の雑事に追われていると、自分の仕事の意義や人生の優先事項を見失いがちです。

グローバル環境でビジネスをするというのは、チャレンジングであり世界が広がる醍醐味がありますが、前述した通り上手くいかないことも、自尊心が傷つく場面もたくさんあります。

どんな場面に遭遇しても常に前向きに乗り越えられる人は、自分の仕事と人生の意義を理解し、メンタルの安定、心身の健康状態を維持できる人です。

体力、メンタルの強さが”やり抜く力”を支えます。

やり抜く力は、誰かに言われて育つものではなく、自分の内面から、日々意識をして培われていくものとです。

まとめ

この記事では、新たな驚きとチャレンジの続くグローバル環境で、時にはメンタル面での強いストレスを受けながらも任務を成し遂げるには、最後まで”やり抜く力”を養うことが、もっとも大切だと解説しました。

その”やり抜く力”を磨くには、全てが予定通りに進むという勘違いを正すこと、失敗は次へのステップと図太く構えること、視座を高く持って全体を俯瞰することが役立ちます。 

一言で言えば、うたれ強いということになるかもしれませんが、鈍感でいいということでは決してありません。

いろいろな声を聞きながら、また様々な分野にチャレンジしながら、自分を心底奮起させるものが何かを見極めていくことも、グローバルに活躍するビジネスパーソンに必要なことではないでしょうか。


以下の著書には、私が30年近く外国人と仕事をしてきた経験、失敗から学んだことを書いています。


Biz英語塾はビジネス英語トレーナーの小林真美による英語塾です。

オンラインでの個別指導レッスンを中心に、オンライン教材の提供、不定期に少人数ワークショップを東京(もしくはオンライン)で開催しています。

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