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ビジネス英語トレーナー 小林真美です。
グローバル人材として世界を相手に活躍したい人、またグローバル人材育成に従事する管理職の方に役立つ内容を書いています。
どんな仕事でも、責任感や緊張感からくるプレッシャーはつきものです。そのプレッシャーが、自身を鼓舞する原動力になる範囲であれば良いのですが、処理しきれなくなり、過剰なストレスになってしまうのは要注意。
グローバル環境で仕事をすると、日本語環境だけで仕事をする時とは異なる次元の、ストレスフルな状況が、これでもかと降りかかってきます。
そのような状況でも、自身の精神状態を上手くコントロールし、パフォーマンスをあげることができるようになるには、グローバルマインドセットを養うことが必要です。
そもそも、マインドセットとは、「心の持ち方」、「考え方」、「モノの見方」のことでです。
座学よりも経験から身に着けることが多い分野でもありますが、日ごろの意識の持ち方次第で、体得することができます。
以下、グローバルマインドセットを養う秘訣を、3つ解説します。
目次
全ての判断が自分の判断基準に基づくものと理解する
仕事に対してはもとより、身の回りで起こる様々なことの善し悪しに、絶対の正解はありません。
自分の考え方は、自分が属している社会や文化、そして家庭環境に大きく影響されています。
仕事となれば、組織や担当業務の価値基準や判断基準に、大きく左右されます。
異なる組織や環境に属する人にとっては、自分にとって絶対の正解が、必ずしも容易に受け入れられるとは限らないと認識しておく必要があります。
これは、自身の考え方や意見を否定されるということとは、全く異なります。
グローバル環境や、外国人と働く場合は、この認識は非常に大切です。
「この外国人は、何でわかってくれないのだろうか。」とか、「この相手は現状を把握できてないから、とんちんかんな事を言うのだ。」と、頭から判断するのはやめましょう。
価値基準を育んだ環境が異なるからこそ、物事の受け止め方や、考え方も異なるのだと、冷静に受け止めることが必要です。
自分の意見が受け入れられなかったからと、イライラしてストレスをためたり、早急に相手が無能だと判断するのは危険です。
先ずは、相手がなぜそう受け止めたのか、なぜ自分と異なる考え方をするのかを、一歩引いて考えることを習慣づけましょう。
異なる価値観や考え方を尊重する姿勢を持ちつつ、自分自身が譲れない事、効果的に仕事をする上で妥協できない点は何なのかを、日ごろから意識しておくことが必要です。
自分の居心地のよい領域から出る勇気を持つ
私たちが居心地が良いと感じる環境は、自分と考え方や価値感が大きくズレていない人に囲まれている状況です。
同じ組織でも他部門の人と仕事をしたり、異なる業種や組織の人、世代の異なる人と仕事をすると、様々な反応や想定外の考え方にぶつかり、時には愕然することもあります。
グローバル環境で仕事をすると、さらにその驚きの幅が大きくなります。
そのような状況に直面した際、自分の居心地が良い環境に戻ることで自身を守ろうとするのではなく、居心地の悪い、慣れない状況に身をさらしながら、道を切り開く覚悟が必要です。
Awayな環境で、自分がどこまで頑張れるのかを、試してみる感覚です。
居心地の良い環境から脱することは、勇気がいることですが、一度そのような状況の中で揉まれる経験をすると、結果の善し悪しに関わらず、一皮むける感覚を味わうことができます。
グローバルな環境で仕事をすると、社名や肩書だけで、こちらをおもんばかった対応をしてくれることは少なくなります。
初対面の時から、まさに居心地の悪い環境に身を置く状況に成り得ます。
その時、自分がどのような言動をとれるのか?
一歩踏み出してみれば、それほど怖れることはなく、自分をさらに成長させるきっかけになります。
井の中の蛙にならず、大海に知る意識をもつことが大切なのです。
時には妥協するバランス感覚を養う
グローバルな環境でビジネスをする場合、ビジネスを進めていく過程で、当初の予定を変更したり、時には妥協点を考えなければならない状況に遭遇します。
当初の計画通り、また本社の意向通りに、何としてでも遂行するのだという強い意思は、グローバルビジネスを進める上で時には弊害になります。
譲れることと、譲れない事は何か。また、妥協点を見出すべきと判断すべきタイミングはいつなのか。 そういった判断力を養うことを日頃から身に着けましょう。
自社製品が海外市場でどう受け止められるのか? 仕様の変更が求められるか、統一基準でいくのか?
販売戦略や価格戦略など、様々な判断が必要とされる海外市場の進出などで、ビジネスの成功のために必要な”妥協点”と、譲れない点は何なのか、バランス感覚を養う意識を持つことは、不可欠です。
ビジネス全般の動きが加速化する中で、状況判断し、臨機黄変に必要な軌道修正を柔軟に提案し、それを遂行できる力がより重要になるでしょう。
まとめ
この記事では、グローバルビジネスで成功するビジネスパーソンに必要なマインドセットの育て方として、3つの秘訣を解説しました。
私達が行う日ごろの判断基準は、すべて自身をとりまく環境に大きく左右されているもので、絶対的な正解ではないと認識することからスタートすることが大事です。
また、様々な価値観や考え方に遭遇するグローバルビジネスで成功するには、自分の居心地の良い環境から抜け出す勇気、そういったAwayな環境が普通になるくらいの心意気が大事です。
現実的なところでは、当初の計画に固執し過ぎず、商機を逃さないために妥協点を提案できるような、バランス感覚も必要です。
グローバルマインドセットを育てる秘訣については、上記以外の要素もたくさんあります。また別の機会に書いてみたいと思います。
以下の著書には、私が20数年外国人と仕事をしてきた経験、失敗から学んだことを書いています。
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