ストレスをためずに、外国人部下と働くための秘訣

2021.11.21 

ビジネス英語トレーナー の小林真美です。
 
グローバル人材として世界を相手に活躍したい人、またグローバル人材育成に従事する管理職の方に役立つ内容を書いています。

 
外国人と英語を使って仕事をしていて、私たち日本人が最も大きなストレスを感じるのは、相手を自分の言わんとすることを理解してくれない時です。相手が自分の期待する行動を起こしてくれないことが続くと、イライラも募ります。
 
自分の英語力が足りなくて、上手くコミュニケーションができないから、このようなストレスフルな状況が続くのだと、英語力不足だけを理由にあげる人が多いです。しかし、この間がは大きく間違っています。
 
英語の問題ではなく、コミュニケーションのそもそもの内容や、伝え方に問題があることが多いです。
 
ストレスを生み出す具体的な問題点が何なのかを理解し、その問題を改善していかないと、いくらTOEICの点数が上がっても、グローバルビジネスでは成功しません。
 
職場で外国人の部下を持つ人、また海外拠点の外国人部下をリモートで管理するリーダーや管理職にある人が、彼ら、彼女らとの効果的なコミュニケーションを実現して、信頼関係を築いていくためには、何が必要なのでしょうか?
 
ずばり、こちらが期待することを、明確に伝えることを習慣化していくことです。
 
英語に ”set expectations” という表現があります。
「期待値を設定する」という意味です。
 
相手に何を期待するのか? 明確に、そして具体的に伝えることが必要なのです。それを継続的に行っていけば、「何でこうなるの~?」「どうしてわかってくれないの~?」的なストレスは、劇的に軽減します。
 
日本人同士でも、世代間ギャップや立場が異なると、伝えるべきことを明確に伝えないと、完全に理解してもらないことはありますよね。
文化・社会的背景が異なる外国人を相手にすると、そのハードルは倍以上に高いものと、最初から腹をくくりましょう。

 
この記事では、”set expectations” つまり「期待値を設定する」とういのは、どういうことなのかを解説していきます。

目次

基本的価値観が異なることを前提にスタートする

海外に出てみたり、国内で外国人と働いて感じるのが、日本人は基本的にチームワークを重視する意識を持つということです。

協調性が高いとも言えます。これが高すぎると「周囲に合わせすぎる」「自分の意見や意思表示を言わない」「異なる意見をぶつけあうことで生まれる、創造力に欠ける」といった弊害にもなるのですが、今回私がとりあげるのは、良い意味で、チームのパフォーマンスを上げる行動を自然にとれる意識を指しています。

異なる文化を持ち、受けてきた教育環境も大きく異なる外国人と働く場合、「言わなくてもわかっているはず」「これは社会人の常識だから伝えるはずもない」と、思いこむのは危険です。

自社や自部門、そして自分自身が大切に思う価値観などは、明確に伝えることが大事です。

具体例は以下のようなものでしょうか。

同僚をリスペクトする
時間厳守は必須
自分の仕事に責任を持つ
定期的に報告する(報告すべき内容は具体的に指示)
柔軟性を持つ
協調性をもって仕事をする
助け合いを前提に仕事をする
疑問があれば確認する
勝手な判断をしない

上記はそれぞれの組織や相手のポジション、経験レベルによっても異なりますが、ポイントは、言わなくてもわかっているはずと、自分で早急な判断をしてしまわないことです。


外国人の部下を持った場合、最初に直観的に感じた懸念点(わかりやすい例では服装がカジュアル過ぎる)は、最初に明るく釘を刺しておいた方が、後々楽になります。

基本的な行動規範について、相手に期待することは、時間が経ってからでは言いにくくなってしまう事も多いものです。

外国人の部下をもつ前に、一度自分が相手に期待する大事な価値観を洗い出してみることをおすすめします。

仕事で何を期待するのかは具体的に伝える

前述した点とも重なりますが、”自分の仕事”に対する理解は、人によって異なることがあります。

Job Descriptions (職務記述書)に書いてあることへの理解が、こちら側と完全に一致しているとも限りません。そもそも、実際の現場の仕事では、Job Descriptionsに書ききれない内容への対応が必要となることも多いはずです。

そのような場合、ある程度柔軟性をもった対応をしてほしい等、事前に話しておかないと、後から厄介なことになりかねません。

また、相手が経験の浅い新人の場合、「新人だから数年間はいろいろ経験して、勉強してもらおう。本人もそう考えているだろう。」と当然のように考えて、これを本人に伝えないのも問題になります。

先方は最初から職務記述書に記載されている、レベルの高い仕事をしたいと考えているケースがあり得ます。

最初からその仕事は任せられない、何と何を経験して、段階的に仕事のレベルを上げていき、本人がやりたいと考えている仕事には、どういう道筋でいつごろ到達できるのかなど、具体的に示す必要があります。

明確なRoad Mapを伝えていかないと、相手は不安になりますし、不必要な誤解を招くことにもなるのです。

コミュニケーションのスタイルをカスタマイズする

最後にあげるのは、自分のコミュニケーションのスタイルを、誰にでも一律にしないで、相手を観察しながら、もっとも効果的なスタイルを確立していくことの大切さです。

基本的に、大事なことを伝えるのは、対面(オンライン含む)で、お互いの顔を見ながらのコミュニケーションがベストです。相手の顔を見ていれば、しっかり理解してもらったか、疑問があるようなのか、もしくはYesとは言っているけど腹落ちはしていなさそうかなど、表情から読み解くことができます。

完全に理解してもらえていないと感じる時は、具体例を出しでやりわかりやすく説明をしたり、時には再度改めて説明する場を設けるなどの対応も必要でしょう。

一方、相手が既にグローバル環境で働く経験を有し、比較的スキルレベルも高い場合は、メールベースでのコミュニケーションが有効な場合もあります。

ただし、メールを送り付けて終わりではなく、相手がしっかり理解してくれているかの確認が必要です。

コミュニケーションスタイルや行動パターンを観察して、理解してくれてないと感じたら、迅速にフォローアップしましょう。

コミュニケーションのスタイルは、相手の経験値や職種だけでなく、そもそも相手がどのようなスタイルを望むのかを見極めることも必要です。

自分のスケジュールにあわせて、時間のある時にじっくり読める、もしくは誤解を避けるためにも何度も読めるという理由で、メールを好む人もいます。

一方、大事なことは顔を見ながら話したい、話すべきだと考える人も多くいます。

自分のコミュニケーションスタイルを一律に固定してしまうのではなく、どのようなスタイルが一番相手の理解を促すかを見極め、柔軟な対応をしていく努力が必要なのです。

まとめ

今回は、職場で外国人の部下を持つ人、また海外拠点の外国人部下をリモートで管理するリーダーや管理職にある人にとって最も大切なこと;こちらが期待することを、明確に伝えることを習慣化することの大切さを解説しました。

基本的に、外国人の価値観や物事の捉え方は、日本人のものとは異なるということを前提に考え、自分の期待することを具体的に伝えることが大切です。

伝え方も自分よがりな一律的なやり方で固定するのではなく、相手にあうスタイルを確立していくように心がけましょう。

外国人の部下と、しっかりしたコミュニケーションスタイルが確立できると、日ごろ感じる”もやもや感”が減り、お互いのストレスが軽減されます。

ストレスが軽減されていくと、仕事の満足度があがります。高い仕事の満足度は、人材流出を防ぎ、優秀な人材確保につながるでしょう。


以下の著書には、私が20数年外国人と仕事をしてきた経験、失敗から学んだことを書いています。外国人上司、同僚、部下との会話に使えるフレーズをたくさんご紹介しています。

Biz英語塾はビジネス英語トレーナーの小林真美による英語塾です。

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