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英語パーソナルトレーナーの小林真美です。
私が英語コーチングをするビジネスパーソンの方のバックグラウンドは様々ですが、
スクールに通ったり、何年も独学で頑張っているにもかかわらず、
思い描く英会話力を身につけない人には共通項目があります。
ある種の思い込みや勘違いがあるといっても過言ではありません。
受験英語をひきずった文法至上主義、完璧な英語でなければ発言しては
いけないといった自分自身へのプレッシャーなどです。
こういった誤った思考に凝り固まっていると、いつまでも”現場で使える英語力”を
身につけることはできません。せっかく何年も努力をしていてももったいありません。
必要なのは、完璧な英語を話すことではなく、相手が理解しやすいコミュニケーションを
英語でやるだけです。
この記事では、仕事で必要な英語でのコミュニケーション力を最短で身につける
秘訣について解説していきます。
目次
- ○ 完璧を目指すのはやめよう
- ・文法至上主義から脱却しよう
- ・難しい単語を使うのはやめよう
- ○ メッセージの内容を磨こう
- ・英語でコミュニケーションする相手は誰?
- ・自分が伝えるべき話は何かをしっかり考えよう
- ○ シンプルに話そう
- ・先ずは結論を最初に話そう
- ・話のストラクチャー(骨格)を固めておこう
- ○ 相手によってコミュニケーションパターンを変えよう
- ・専門用語を使うかどうかは相手次第
- ・相手のバックグラウンドを考慮して補足説明
- ○ 自信を持って堂々と話そう
完璧を目指すのはやめよう
ビジネスの現場で英語のコミュケーションを求められると、文法や単語の使い方に
ミスがない完璧な文章を作ろうと奮闘する人が多くいます。
事前にしっかり準備して完璧に覚えておけば、パーフェクトな文章で始めることはできますが、実際の会話ではどのような展開になるかわかりません。
ミスのない文章を一生懸命考えてたら、実際の会話にはついていけません。
一言も発言してないのに、話は次の話題に・・・なんてこともあるでしょう。
ネイティブではない私たちが英語で会話する際、ミスを恐れていてはダメなのです。
そもそも、母国語の日本語の会話も、完璧な文章では話してませんよね?
ちょっと肩の力を抜いてのぞむことが大事です。
文法至上主義から脱却しよう
英語学習者の方から、文法はどれくらい大事かのご質問を良く受けます。
その方が何を目指すかにもよりますが、基本的な私の答えは「(ある程度)大事」です。
文法は言葉のルールですから、ルール無視には会話はできません。
ビジネスで英語を使う場合、目安としては少なくとも中学レベルの英文法は必須です。
ここに自信がない人は急がば回れ、薄めのテキストで良いので、中学英語の復習をやっておきましょう。
逆に言うと、中学英語の文法がしっかりしていれば、かなりのビジネス英会話をこなすことができます。
実際、会話には文脈があり、全体で意味をとらえますから、多少の文法ミスはあまり気にする必要はありません。ビジネスシーンでの会話は、内容が命です。完璧な文法ではありません。
もちろん、文法が大事な時もあります。話題の中で時制が大事な意味を持つ場合は、そこは落ち着いて正しい表現を使いましょう。
例えば、外国人上司からある仕事が出来たか聞かれた時、今日の午後一番にとりかかるつもりであれば、動詞は未来形を使うといったイメージです。
(ここで過去形などを使ってしまうと、ややこしい誤解を生みます。)
難しい単語を使うのはやめよう
ビジネス英語というと、難しい単語や格好良い表現を使うものと、勘違いする人がいます。
業界の専門用語というのは別として、実際に使う単語はもしろ簡単なものが伝わりやすいです。
大学受験で覚えた難しい熟語などの出番は早々なく、むしろdo, go, have, get , takeといった簡単動詞で表現できることはその方が表現がすっきりします。
ところで、ネイティブが好んで使うスポーツ用語から転じたビジネス英語表現などがありあす。意味を知らないとキョトンとしてしまうので、覚えておくに超したことはありませんが、上級者ではない限り自分が使いこなすのは難しいものもあります。その辺、意味を知っておくことと、自分が使いこなす表現は別と、ある程度割り切っていいのではないかと思います。
下記記事に、サッカー用語から転じたビジネス英語表現を紹介しているので参考にしてください。
メッセージの内容を磨こう
仕事で必要なコミュニケーションには、必ず明確な目的があります。
流ちょうな英語である以前に、その目的を達成できる内容を伝えることが大前提です。英語力を磨くだけでなく、相手に伝わりやすい話し方になっているか、話の順番は大丈夫かを考えましょう。
英語でコミュニケーションする相手は誰?
英語でコミュニケーションをするからと言って、必ずしも相手が英語のネイティブとは限りません。 昨今はノンネイティブ同士が、共通言語の英語を介してコミュニケーションをとることも多いでしょう。
こういった場合も、簡単な表現を使うことでより理解しやすく、誤解を避ける会話をすすめることができます。
スペイン語圏の人達など、一見かなり英語が流ちょうなようでも、実は難しい表現は知らない場合も。日本の難しい受験英語で覚えた単語は、彼らは知らなかったりします。
難しい単語を思いつくと使ってみたくなったりしますが、誰もが知る簡単な単語で置き換えられないかを考えましょう。
自分が伝えるべき話は何かをしっかり考えよう
仕事の場ですから、言うまでもなく中身のうすいぺらぺら英語より、自分が伝えるべき内容がしっかりした会話が大切です。
自分の職責として、何を伝える必要があるのか、それをどう表現すれば相手にわかってもらえるのか、突き詰めて考える習慣を持ちましょう。
YouTubeやCDと言った動画や音声で学習したり、英語が流ちょうな先輩や同僚を真似したりと、様々な学習方法を得ながら、自分のスタイルを確立していくことをオススメします。
シンプルに話そう
人に何かを説明する時、シンプルにまとめて表現するのは予想以上に難しいものです。あれこれ説明文をつける方がはるかに楽です。
プレゼンテーション一つをとっても、スライド一杯に文字を入れている人も多いのではないでしょうか。補足説明などを網羅的に入れたくなってしまうので、情報をそぎ落とすことは容易ではありません。
私自身の長年の経験からして、あれこれ付け足す長い文章の説明で、相手にインパクトのある説得力を持ったことはほとんどありません。
絞って、絞って大事なことをシンプルに伝えるのが、成功する英語コミュニケーションには不可欠です。
補足情報は必要に応じて、提供するといったアプローチです。
先ずは結論を最初に話そう
「結論から話そう」というKeyメッセージ、何度クライエントさんにお伝えし、そして何度自分に言い聞かせているかわかりません。
日本語の会話では、大事なことは最後に持ってくるような会話の進め方をしますから、普通に日本で育って、一日の大変を日本語環境で過ごしている私達には、結論から始めるのは”言うは易く行うは難し”なのです。
でも、これを徹底しないと、英語でのコミュニケーションは上手くいきません。
最初に大事ではない話を持ってきたら、相手の外国人にそこを突っ込まれて、話が別の方向に行ってしまうなんてことも。「そこ突っ込むの?」「そこどうでも良いんだけど・・」と思っても後のまつり。 相手は最初に言ったことが大事なことだと受けとって反応してきますから、無理もありません。
私達が順番を間違えてはいけないのです。
話のストラクチャー(骨格)を固めておこう
前述のような予期せぬ展開に話が行ってしまうのを避けるためにも、話のストラクチャー(骨格)を考える習慣を持ちましょう。
プレゼンテーションや会議などでは「結論から始めて、理由は3つ」が基本です。
そこまでかしこまった状況でなくとも、何をどの順番で伝えるのか、このコミュニケーションの目的を達成するためには、相手に何を伝えて、相手からは何を得れば良いのか、骨格をあらかじめ考えておくと効果的です。
英語プレゼンテーションについては、過去記事も参考にしてください。
相手によってコミュニケーションパターンを変えよう
英語に限ったことではありませんが、ビジネスシーンでは様々なバックグラウンドを持つ人とのコミュニケーションが求められます。
話の内容の専門知識を持つ人、経験豊かな人と話こともある一方、異なる業界や経験の浅い若手と話すこともあるでしょう。
英語となると、ここに育った文化や社会的背景が大きく異なるという要素も出てきます。
そもそも英語で会話することは、異文化コミュニケーションです。そういった事も踏まえて、効果的なコミュニケーション方法を考えていく必要があります。
専門用語を使うかどうかは相手次第
自分の専門外のちょっと難しい話を聞くのは、日本語でも容易ではありません。また、同じ業界といっても、専門用語などは会社によって異なることもあります。
海外本社や支社から来た外国人の同僚や、同じ業界から転職してきた外国人同僚が、同じ”専門用語”を同じ意味で理解するとは限りません。
そういった場合は、なるべく簡単な用語に言い換える、補足をして意味を確認するなどの機転が必要です。
相手のバックグラウンドを考慮して補足説明
同じ会社でも、技術者の専門用語を事務系のバックオフィスの人に話ても理解してもらえません。一般的な別の用語に置き直すか、”~に近い物”とか、”例えば~”と言ったように、わかりやすい例を出すなどの工夫が必要です。
私の専門はファイナンスと会計ですが、会計ルールの理解を前提にしたような話の展開を他部門の人たちにしても、本当に大事なことは上手く伝わりません。
自分が普通に使っている専門用語や話の持って行き方が、今回の会話の相手にも理解してもらえそうか、いま一度、考える習慣をつけましょう。
先にシンプルにポイントを絞って話すとお伝えしましたが、相手のバックグラウンドを考慮して、必要な補足を入れるバランスも大事です。
自信を持って堂々と話そう
いろいろ解説してきましたが、一番大事なのが、ビジネスパーソンとして、自分の発信する”内容”に自信を持つことです。
文法間違ってるかもとか、発音悪いかもとか気にする必要はありません。(もちろん、英語力を底上げしていく、地道な努力は必要です。)
ビジネスのシーンで評価されるのは、何をどう伝えるかの中身です。
そもそもそこに自信がなかったら、英語以前に先ずは仕事のスキルや理解を深めることに努力してください。
それができたら後は堂々と、余裕をもって(内心ドキドキでも)のぞむこと。
上手くいかないこと、失敗することもあるでしょう。
その繰り返しで英語コミュニケーションは着実にあがっていきます!
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