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目次
- ○ 相手(外国人)と自分は価値観が違うということを認識する
- ・MタイムとPタイム
- ・会議の準備は相手の期待通りにできているか?
- ・一度決めた期限は死守する努力を
- ・一度のミーティングで、てんこ盛りはNG
- ○ まとめ
相手(外国人)と自分は価値観が違うということを認識する
自分と同じ会社や取引先で働く人は、外国人でも比較的自分と近い感覚を持つのではないかと期待するのは間違えです。
日本人同士でも人それぞれの価値観や異なるベースがありますが、文化や社会、育った環境が異なる外国人のもつそれらは、大きく異なるという前提をもちましょう。
代表的なものが、過去記事で紹介した時間に対しての考え方です。
こちらの記事も是非ご一読ください。
MタイムとPタイム
こちらは、米国人の文化人類学者、Edward T. Hall氏が、文化圏によって異なる、時間に対する考え方を分類するために紹介した”monochronic(モノクロニック)” と “polychronic(ポリクロニック)” という考え方です。
シンプルにまとめると、Mタイムの考え方は欧米中心にみられ、「一度に一つのことに集中」します。
一方、Pタイムの考え方は、アジアや南米、アフリカ、アラブなどにあり、「同時に複数の事を行う」タイプです。
時間に対する考え方の違いは、ビジネスのいろいろな場面で影響がでてきます。
以下、一般的にMタイムの考え方をもつ、欧米人の上司や同僚と上手く働く秘訣です。
ぜひ参考にしてください
会議の準備は相手の期待通りにできているか?
一度に一つのことに集中するMタイムの人は、時間を有限ととらえ、高い価値を置いています。
彼ら、彼女らと会議やミーティングをする場合、事前の準備は必須です。
なんとなく集まって議題を決めるということはあり得ません。
事前に設定されている議題に対し、事前の調査や自分の意見の準備を怠ってとりあえず参加することは、プロとして失格です。
母国語の会議であれば、なんとか取り繕うこともできますが、残念ながら英語となるとそうはいきません。
準備なしでMタイムの人たちとの英語会議にのぞものはとても危険な行為です。 信頼感を失ったり、想定外の大きな評価減につながりかねません。
英語会議の成功は、事前の準備が要だと、肝に銘じてください。
一度決めた期限は死守する努力を
Mタイプの人はスケジュール管理に厳しいです。
一度決めた期限にコミットすること、期限は守られるべきという大前提で動いています。
一方、仕事をしている中では、予期せぬ様々な緊急案件なども入り、当初設定していた期限を変更しなければならないこともありますよね。
こういった状況を、Mタイプの上司や同僚が”理解してくれているはず”と想定するのはやめておきましょう。
日々一緒に仕事をしていて、同じ事象を見ていても、捉え方は違います。
一度決めた期限の延長を提案する場合は、必ず事前に打診し、相談しましょう。
説得力のある理由を準備しておくことも必須です。
相手はこれはこれ、あれはあれ、と考えているかもしれないのです。
あなたが思うほど、別の仕事が緊急だととらえていないことも往々にあり得ます。
当然わかってくれていると思わず、明確な会話をすることが大事です。
一度のミーティングで、てんこ盛りはNG
外国人と働く環境では、One-on-One (一対一)のミーティングが定期的に設定されることが多いです。
いわゆるキャッチアップが目的のミーティングですから、報告事項や相談事など、さまざまな話題を出すことが可能な場です。
ただし、いろいろ気になっていることがあっても、一回のOne-on-Oneミーティングで、あれもこれも盛り込み過ぎるのは危険です。
相手の混乱を引き起こします。
てんこ盛りにするのではなく話題をある程度絞ってください。
★最初に、今日話したいことがいくつあるのか、数字を引用して相手に伝えること。
★ミーティングの終了時間は厳守ですから、まず大事な案件から話すこと。
★単なる報告なのか、相手からのアドバイスが欲しいのかなど、コミュニケーションの目的を明確すること。
上記を心がけて、ミーティングにのぞんでください。
あなたの英語コミュニケーションが、格段にグレードアップするはずです。
まとめ
今回は、文化圏によって異なる時間に対する考え方の違いを振り返り、欧米人に多くみられるMタイプの上司・同僚と上手く働くための秘訣を解説しました。
英語が伝わらないと嘆く前に、ご自身の言動を振り返ってください。相手の期待値にそわない言動が、あなたの英語コミュニケーションの改善を阻んでいるかもしれません。
外国人と働く場合、自分と同じ感覚や価値観を相手も持つと、最初から仮定してはいけません。
ものごとの捉え方には、人それぞれに違いがあると割り切って仕事にのぞむと、ストレスも軽減されます。
そういった違いを認識し、ハードルを乗り越えながら高いパフォーマンスを発揮していくことが、グローバルに働くことをの醍醐味でもあるでしょう
私のパーソナルプログラムでは、英語指導だけではなく、今回ご紹介したようなコミュニケーションのハードルの乗り越え方も指導しています。
英語を学ぶだけでなく、知識を深めたり視野を広めることにご興味にある方、是非体験レッスンをお申し込みください。
再度に、参考になる書籍をご紹介します。
英語でビジネスをする人には、必ず役立つ内容です。